令和4年第2回定例会 一般質問
概要
◎シェアサイクルの普及について
実現・進行中!
課題
世田谷区は南北に電車が通っておらず、不便。
自転車やバスといった交通手段が必要。
課題解決に向けた質問・提案
・世田谷区はハローサイクリングと令和2年4月より官民連携による実証実験を開始している。世田谷区の持っている公共用地を提供することで区民の利用者の選択肢が増え、結果的に区民の方の自転車利用、自転車が交通手段の一つとして確立すると考える。
・民間シェアサイクルの特徴は、サイクルポートの数を多く設置することで、短距離の乗り捨てができ、この短距離利用が、中長距離移動の世田谷区のコミュニティサイクルにはないメリットの1つ。
・前回の質問では、今後、民間シェアサイクルが新たな交通手段の一つとして定着できるように、現在、砧地域と玉川地域に13か所ある公有地へのステーションを他の地域へも広げ、民間シェアサイクルの普及促進をさらに支援すべき、との質問をした。
・内から区外、世田谷区外から区内への移動手段の選択肢が増え、また利便性につながる。区が連携して実証実験している民間シェアサイクル事業者の世田谷区及び周辺・区内のポート数の設置状況と今後の全区の展開について、伺う。
成果
・ポート数の増加に比例して、世田谷区内での利用者数も、実証実験当初の令和2年4月の約2000人から、令和4年3月には約6万人に増加するなど、民間シェアサイクルは多くの方にご利用いただいている。
・引き続き、「ハローサイクリング」のポート設置を世田谷区全域に拡大するため、公有地などのポート設置の支援を行うとともに、また交通安全の啓発を事業者と連携して取り組むことで、区民の移動の利便性向上に努めてく。
◎自転車専用レーン、ナビライン、ナビマークの整備促進について
実現、進行中!
課題
自転車が通る場所がはっきりと明示されておらず、危険。
課題解決に向けた質問・提案
・平成27年に自転車ネットワーク計画を策定し、整備路線約167キロのうち、10年間で優先路線約72キロを定めた。この計画に基づき、コロナ禍においても整備を着実に進めていただきたいと考える。
・令和3年6月に質問した際、優先路線の進捗率は約33%だったが、具体的な整備路線も含め、進捗状況と今後について伺う。
成果
・平成27年に策定した自転車ネットワーク計画の進捗は、令和3年度末までで、区道における計画路線延長約167kmのうち、約46kmの整備を行ってきた。
・このうち、令和3年度は、優先整備路線に重点を置きながら、旧甲州街道や等々力通りなど、約9kmで整備を進めてきている。
・今年度につきましては、成城通りや西福寺通りなど、約6kmを対象に整備を実施する予定。
・引き続き、自転車利用の状況、道路の改修計画等も踏まえながら、歩行者・自転車・自動車がともに安全で快適に通行できる環境の整備を進めてまいる。
◎二子玉川の無堤防地域の堤防整備について
課題
兵庫島公園の野川左岸は都内唯一の無堤防地区になっており、台風19号の豪雨による多摩川の氾濫により、かなりの被害が出た。
地球温暖化の影響もあり、年々台風が大型化しており、今後、大惨事が起こるのではないかと危惧している。
課題解決に向けた質問・提案
令和3年9月に質問した際には、二子橋上流の約90メートルの区間で整備に着手し、暫定堤防が整備をされているとのことだった。その後の進捗状況について、伺う。
成果
・二子玉川の堤防整備については、現在、国土交通省京浜河川事務所により進められている。
・昨年7月には、無堤防であった二子橋上流の約90mの区間について、令和元年東日本台風の水位以上の高さまでの暫定堤防が整備されたが、現在は、この区間を含む全体延長約540mの本堤防整備が着工されている。
・現時点での工事の状況は、今後の堤防整備にあたり現在の兵庫橋に替わる新たな橋の建設が進められている。
・令和6年3月の堤防の完成に向けまして、引き続き、国と連携、協力していく。
◎新公会計制度について
実現・進行中!
課題
行政の会計は、現金主義。現金のやり取りしか動きが見えず、資産等、実態が見えにくい。
課題解決に向けた質問・提案
新公会計制度は、世田谷区でも平成30年度から採用され、本年3月度決算では4年度目の決算となる。
この新公会計制度は中でも「東京都方式」で都度、仕訳が義務付けられていることと、「一部事務組合」に対して、簡易な「持分法」ではなく「比例連結」が適用されることの相乗効果により、企業会計よりも透明性が高いものとなっており、非常に優れた制度である。
また、令和元年度決算からは
①「『行政コスト計算書』の『当期収支差額』」と「『キャッシュフロー計算書』の『行政サービス活動収支差額』」の調整表
②連結精算表
③連結貸借対照表、連結行政コスト計算書、及び、連結キャッシュフロー計算書の内部取引による相殺消去等の内訳表
④固定資産台帳
なども開示されており、まさに、他の自治体の模範である。
本年3月の予算委員会の補充質疑において、新公会計制度普及促進連絡会議に参加したと伺った。この世田谷区の方式は非常に明晰性が高く、先進的事例として全国に普及させるべきと考える今後、他自治体への普及活動の予定について伺う。
成果
・区では、連結財務諸表の作成過程を示す連結精算表や、財務諸表ごとの団体とのやり取りの内訳などを公表しており、これらは、区と外郭団体等の財務情報の透明化をより一層高める取組みであると認識している。
・お話の中央区の活用事例については、普及促進連絡会議の構成団体が順次公表しているものであり、世田谷区では、令和元年度に行政評価への活用の取組みについて公表した。
・今後、連結精算表等の活用について検討を進め、普及促進連絡会議において活用事例として紹介するとともに、様々な機会をとらえて、他自治体に情報提供するなど、区の取組みが広く普及できるよう取り組んでいく。
課題解決に向けた質問・提案2
・世田谷区の日本一透明度の高い会計制度については、新公会計制度普及促進連絡会議の場だけではなく、区立中学の公民の時間や、区内高校の「公共」の時間、区内大学の公開講座等において積極的にPRする必要がある。
・こうしたことを通じて、事業の適正化や職員の人員の適正配置などについても客観的な議論が可能となる。
無駄な経費を節減することは必要だが、「人減らし」は必ずしも善ではなく、場合によっては、増員が必要な場合もあるはずである。
・納税者の方々の理解を得るためにも、この「日本一透明度の高い会計制度」を世間に広めることは大変有益であると考える。見解を伺う。
成果
・区では、新公会計制度の理解促進を図るため、財務諸表の概要と解説を発行し、区ホームページや区施設での配布など広く周知している。また、庁内においては、職員研修や所管への出前講座を実施している。
・令和3年度より事業別財務諸表を公開しているが、コスト情報をもとに事業評価への活用をさらに進め、区としての役割や責任について多角的に考察していくことが重要である。
・そのためには、区民が身近なところで学習し議論できる機会を持ち、事業評価に取り入れることは有効であると考えており、ご提案の主旨を含め、他自治体の取組みも参考に検討していきたい。
◎世田谷区内のプール施設のルール改定について
課題
先日、区民の方から「世田谷区のプールを利用しているが、クイックターンが禁止になっている。他の区ではクイックターンができる場合も多い。時代に合っていないのではないか?」とのご意見をいただいた。
課題解決に向けた質問・提案
・クイックターンの使用を認めることを提案する。
・他自治体、千代田区や中央区では基本的にクイックターン可能で一部コースを禁止としているほか、目黒区も基本的に可能、混雑時には禁止とすることがあるほか、渋谷区は上級者コースがターン可能としており、ある程度、現場判断に任せているところが多い現状。
・他自治体との違いのゆえんは、渋谷区や東京都の施設である東京体育館の委託先はテイップネス、また、千代田区の委託先はミズノといったように、民間のノウハウが入っていることが大きい。
・世田谷区でも他自治体を参考にして、民間のノウハウをより多く取り入れ、利用者の方がより使いやすいように、プールの仕様を改定していただきたい。見解を伺う。
成果
プールの利用の仕方については、限られた条件の中で安全性と快適性のバランスなどを考慮し、他自治体や民間事業者の事例も参考にしながら、指定管理者とともに検討していく。
◎スケートボードが気軽にできる場所の整備
課題
・最近、私のところに、「スケートボードが気軽にできる場所をもっと増やしてほしい。」との声がある。
・金メダリストの堀米(ほりごめ)選手の言葉「日本はスケートボード禁止の場所が多いので、公園でもスケボーができるようになり、スケートパークもよい環境が増えたらいいのに。」といった言葉が印象的だった。
課題解決に向けた質問・提案
現在、世田谷区でできる場所として、駒沢公園、世田谷公園、祖師谷公園、大・蔵運動公園とありますが、スケートボードのレベルも様々であり、もっと気軽にできるような場所がほしいとの声をいただいている。
・前回質問した、若林公園内への場所の整備も含め、スケートボードが気軽にできる場所の整備について、伺う。
成果
・区立公園におけるスケートボードの利用者は、東京2020大会以降増えている一方で騒音や衝突しそうになったなどの苦情も増えている。また、スケートボード場に来るまでの走行音やスケートボードの着地音は周囲に響き苦情になることもある。
・スケートボード場を整備するには、まとまった面積や近隣との十分な距離をとれることなどが必要となる。なお、世田谷公園では、利用者によるマナー向上の取り組みがスケートボード場整備につながったように他の公園でも、近隣や他の公園利用者の理解を深めていくことが整備の前提になると考えている。今後も、スケートボードの人気の継続や利用状況の変化などに注視しつつ、マナー向上を呼び掛けると共に利用者グループの自発的な活動に対する支援や協議を通じ、今後の環境整備につながるよう努めていく。
・安全に利用していただくためには、ルールやマナーの啓発に加え、スケートボードの走行音や着地音などによる近隣への影響が課題としてある。
・スポーツ推進計画の調整計画においては、スケートボードを含め、幅広いスポーツに関する魅力の発信に取り組むこととしており、そうした視点も踏まえ他自治体の事例も参考に、検討を進めていく。
◎地域の清掃活動への支援
課題
ボランティアで清掃活動をしている方から、「クリーンキャンペーンなど、大きなクリーンキャンペーンのイベントでは、まちづくりセンターでゴミ袋を配ってもらえたが、駅でゴミ拾いをしている小さな団体は、まちづくりセンターで、ゴミ袋やトングなどはもらえなかった」とのこと。
課題解決に向けた質問・提案
世田谷区内で、ボランティアでゴミ拾いをしている団体に対する、ゴミ袋やトングなどの支援の現状と今後について伺う。
成果
今後、支援していく。
◎ごみ拾いアプリについて
課題
コロナ禍の影響で大人数での清掃活動が難しくなっている現状がある。
課題解決に向けた質問・提案
・全国の自治体で急速に普及しているごみ拾いアプリの導入を提案する。
・これは、環境スタートアップが開発した「ピリカ」というアプリを利用するもの。個人が拾ったごみの写真や場所が記録でき、参加者同士で感謝の意を伝えるコメントを投稿できるアプリ。このアプリの登録者は、180万人にのぼり、2億3千万個のごみ拾いデータが蓄積されている。
・自治体がピリカを導入すれば、ごみのデータを自治体ごとに切り出して視覚化できるため、区内のどこにポイ捨てごみが多いかをデータ化することができ、より効率的な啓発活動が可能となる。
・全国の自治体で導入が進んでいるが、都内では、渋谷区、港区、豊島区が導入し、拾ったごみの量に応じて、積み木や野菜の詰め合わせなどを贈呈する自治体もある。
・世田谷区もDXの一環として、また官民連携としてごみ拾いアプリを導入すべきと考える。
成果
・他自治体の例を見ながら、検討していく。
◎野球・サッカーなどの練習の場の整備
課題
少年野球チームのお父様から次のような御意見をいただいた。「公園に、せめてキャッチボールの壁だけでもつくってほしい、また、練習のためにボールが飛ばないように網で囲ってほしい。」というもの。
課題解決に向けた質問・提案1
・現在、駒沢公園内にはテニスが一人でできるような壁があり、自由に壁打ちを行っている。野球もサッカーも壁一つあれば、一人でも練習ができる。
・例えば整備予定の上用賀公園への設置、また、他の公園内への設置の可能性について伺う。
成果
・区では、今年の1月に、野球・サッカーの練習場として、第一生命と日本女子体育大学との連携により多目的グラウンドのJ&Sジェイエスフィールドをオープンするなど、スポーツの場の確保に努めている。
・今後も引続き、上用賀公園拡張整備や大蔵運動場・大蔵第二運動場の整備など順次、スポーツの場の整備に取り組んでいく。
課題解決に向けた質問・提案2
また、ボールが飛ばないようなボックス型の網のような野球・サッカーの練習の場も必要だが、見解を伺う。
成果
・壁打ちは、一人で簡単に練習ができる一方、ボールの当たる音による近隣への影響や全面が網で覆われたボックス型の練習場につきましても、強風や降雪時の強度などの課題がある。
・ 区では、今後施設整備の検討を進める中で、他自治体などの事例も参考に引続き、導入の可能性について調査研究していく。
議会中継動画
定例会名
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