平成26年第1回定例会 一般質問
概要
◎自転車ネットワーク計画の進捗状況について
◎取り上げた理由
・国では、東京オリンピックに向け、「自転車担当相」を設ける構想があり、また東京都でも、新都知事が、都心部を中心に自転車レーンを120キロに増やす、との方針を示した。
・北京オリンピックが開催された際には、市内30箇所にレンタサイクルが5万台導入され、ロンドン・オリンピックではステーション570箇所、自転車8000台が設置された。
・このことから、今後、ますます自転車施策が重要になってくる。
・今後、自転車専用レーンの設置や自転車ナビマークの導入など、自転車走行環境の早急な整備が求められる。
ひうち質問
私はこれまで、「自転車の信号無視や自転車とのニヤミスなど、自転車の動きがわからず、怖い」とのご意見を区民の方からいただき、自転車が安全に走る場所を確保することの必要性、いわゆる自転車専用レーンの必要性を訴えてきた。このことは、自転車のみならず、歩行者の方の安全にもつながるし、強いてはドライバーの方の安心にもつながる、皆がよくなる施策であると考える。
そこで、昨年第1・4回定例会において、自転車のネットワーク計画策定の必要性のほか、茅ヶ崎市や港区、札幌市などで行っている、交差点内の車道への自転車ナビマークの必要性、また三軒茶屋交差点周辺への自転車専用レーンの設置など、議会で質問してきた。
まず、自転車のネットワーク計画策定の進捗状況について、区の見解を伺う。
答弁:
・(仮称)自転車走行環境整備ネットワーク計画策定の検討状況については、平成24年11月に国土交通省と警察庁が策定した「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」によるネットワーク計画の作成手順に基づき、これまでに基本方針や計画目標を設定し、現在は、自転車ネットワーク路線の選定に向けた検討を進めているところである。
・ネットワーク路線の検討対象としては、主要な生活道路や自転車等駐車場に繋がる道路、自転車利用の多い路線や自転車関与事故の多い路線など。現在は、これらの路線を重ね合わせることにより、自転車ネットワーク路線の候補となる路線を抽出している段階。
・今後は、抽出した路線の幅員や自転車利用の状況などについて現場調査、及び交通管理者などとの調整を進め、自転車のネットワークとして位置づける路線を選定していく。
・区としては、今後ネットワーク計画の素案を取りまとめた後、区民や議会、また、世田谷区自転車等駐車対策協議会などの意見も伺いながら、平成26年度中に自転車走行環境整備ネットワーク計画を策定してまいる。
◎道路へのわかりやすい路面表示について
◎他自治体の例
ルールを伝える手段として、自転車ナビマークのほかに、文字や絵を使って路面にペインティングする、といった視覚に訴えること、つまり道路の路面表示が有効と考える。
例えば、金沢市では、「信号確認」「左側通行」といった文字を、直接路面表示しており、自転車に乗っていてこの表示を見ると、どきっとする、といった声もあり、効果的とのこと。
また、中野通りの十貫坂や山手通りの歩道上には、「信号守れ」「スピード落とせ」と黄色で路面表示しているし、鎌倉市の歩道上では、「歩いて通行」と、自転車マークを標示して注意喚起をしている。
また恵比寿ガーデンプレイス界隈の坂には、ポールが6本ほど立てられており、いずれも歩道上における自転車のスピード抑制や自転車と歩行者の接触を抑制する対策が立てられていた。
ひうち質問
ルールを伝える手段として、自転車ナビマークのほかに、文字や絵を使って路面にペインティングする、といった視覚に訴えること、つまり道路の路面表示が有効と考える。
もちろん自転車は車道原則だが、まだまだ浸透していないもの事実であり、また歩行者の方からは「歩道上で、自転車がスピードを出して走っており、怖い」とのご意見もいただく。その対策として、それぞれ、他自治体では工夫している。
区内でも、成城6丁目などの一部で、路面に「自転車マーク」と合わせて「左側通行」の文字を書いている例はあるが、まだ試験段階と聞いている。
そこで、世田谷区でも上に上げたような、他自治体の事例を参考にしながら、今後、危険な箇所には、その場所に適した、注意喚起のための路面標示を行っていただきたいと思うが、区の見解を伺う。
答弁:
・区は、自転車安全教室の他、道路上にも、注意喚起のための立看板や電柱幕等を設置するなど、ソフトとハードを合わせた、総合的な啓発活動に取り組んでいる。
・こうした中、交差点部等におきましては、路面にカラー舗装を施工するほか、必要に応じて交差点の手前に「自転車止まれ」の路面標示や、車両の速度を落とすためのラバーポールを設置するなど、各々の現場の状況に応じて、効果的な交通安全対策を実施しているところ。
・一方、道路上に、文字の入った黄色い路面標示などを新たに設置する場合は、交通管理者である警察との協議及び了解が必要となる。
・区としては、今後も、今までの取り組みを基本としながら、現場の状況に相応しい交通安全対策が講じられるよう、議員お話の他都市における路面標示等の実施事例も研究しながら、引き続き、道路の交通安全対策に積極的に取り組んでまいる。
◎新たなコミュニティコミュニティサイクルの導入について
取り上げた理由
・世田谷区は、京王線・小田急線・田園都市線・大井町線と、横の交通ラインはありますが、縦の交通が不便であり、そのために自転車・バスの交通網が必要。現在、世田谷区は、7箇所で、通勤・通学を主眼においたレンタサイクルを実施しており、桜上水―経堂-桜新町―等々力間は、どこで借りてどこに返してもいい、コミュニティサイクルとなっている。
自転車保有台数は1,620台で国内最大級。
・本日は、他区の取り組みを紹介し、下北沢・二子玉川など、観光都市への、スポットとしての新たなコミュニティサイクルの導入について、伺う。
ひうち質問
本日は、他区の取り組みを紹介し、下北沢・二子玉川など、観光都市への、スポットとしての新たなコミュニティサイクルの導入について、伺う。
他自治体の例では、携帯電話を使った、先進的な取り組みが行われている。
・江東区とドコモは、「コミュニティサイクル実証実験」を昨年からスタート。これは、豊洲やお台場内20ヵ所あるステーションで、自転車をどこで借りてどこに返してもいい、というもので、いわゆるカーシェアリングの自転車版である。
・特徴は、ドコモと提携し、4社のおサイフケータイを使って、誰でも簡単に借りられること、Androidを用いて、空き自転車の台数が検索できること、ステーション間が短いこと、などとなっており、観光に適している。
・仙台のDATE BIKE(だてバイク)は、自転車本体に通信機能やGPS機能が搭載されているコミュニテイサイクルで、自転車本体のみで、貸出・返却・施錠管理ができるので、システムの大幅な簡素化ができ、ラックや専用の駐輪場システムがいらないことから、導入コストを低く抑えることができる。
・このラックレス型は、渋谷界隈・スカイツリー界隈などの民間レンタサイクルでは主流となっている。
今後、世田谷区では、観光事業に力を入れていく、ということですので、民間と協力して、二子玉川・下北沢地域などに新たなコミュニティサイクルを導入することが考えられるが、見解を伺う。
答弁:
・現在、区がやっているコミュニテイーサイクルの一方で、観光を目的とした新たなコミュニティサイクルの動向については、区でも注視している。
・議員が提案した、他区が行っている一定のエリア内での小規模なコミュニティサイクルシステムは、世田谷区のコミュニティサイクルシステムの拡充におきましても、有効な手法のひとつであると考えている。
従い、新たなコミュニティサイクルの導入については、現行のシステムを基本としながら、両システムの連動性や民間参入の方法など、様々な課題を今後研究してまいりたい。
◎公共施設におけるwi-fi設置について
世田谷区の設置状況
wi-fiが設置されていない公共施設
本庁舎、総合支所、出張所(8か所)、まちづくりセンター(20か所)、図書館(15か所、中央図書館を除く)、キャロットタワー26階、北沢タウンホール、上用賀アートホール、代田区民センター、地区会館(47か所)、区民集会所(29か所)
wi-fiが設置されている公共施設
成城ホール、中央図書館、玉川区民会館、世田谷区民会館、三茶しゃれなあど、区民センター(11か所)、梅丘パークホール
⇒設置17、未設置80、設置率17.5%
他区の設置状況
区民施設は、港区・中野区・墨田区・足立区で100%、渋谷区が94.4%、豊島区76.3%、練馬区69.1%。
庁舎の設置率では、渋谷区・中野区・豊島区・練馬区・墨田区・足立区などで100%、港区57,1%。
ひうち質問
公共施設全体へのWi-Fi設置について、再度、質問してまいる。
今、街中やカフェ、新幹線などの車内、そして公共施設においても、Wi-Fiなどの公衆無線LANサービスの提供が当たり前の時代になってきている。
例えば、成田・羽田などの各空港やりんかい線の各駅、またスターバックス等のカフェやホテル、高速道路のサービスエリアでは、free spot wifiが主流で、誰でも使えるようになっている。
また、東急電鉄は主要携帯電話事業者3社を含め、複数のwifiサービスを提供しているし、最近はコンビニでも無料wifiを提供している。
また、災害対策としてwifi機能付きの自動販売機もあり、誰でもwifiが利用できるようになっている。
前回の質問では、北沢タウンホールの2階、ホワイエに設置していただいた、とのことで、1歩前進、有難い事だと思う。しかし現在、ソフトバンクしか入っておらず、今後DOCOMOも入る予定とのことだが、公平性の観点から、そのサービスを利用している方だけが使えるのではなく、誰でも使えるようにすべきと考える。
今後、各携帯電話会社も、今まで無料で行っていたwifi設置をやめ、設置費用を有料化する、との方針を示していることから、同じwifiを設置するのであれば、公平性の観点から、誰でも使えるように、freespot wifiにして、皆が使えるようにしていただきたいと思うが、見解を伺う。
答弁:
・公共施設におけるWi-Fi設置につきましては、区民利用施設の利便性を向上させる観点から、区民会館や区民センター等に、NTTドコモ、ソフトバンク、auの、Wi-Fiスポットの無料設置サービスを活用し、いずれか又は3社を導入しているところである。
・これらのWi-Fiスポットは、議員ご指摘の通り、利用出来るのは、それぞれの回線契約者に限られておりますが、災害時には、全ての利用者に開放することが出来るよう、通信業界団体において、運用指針をまとめる取り組みが進められていると聞いている。
・平時においても、Wi-Fiスポットを広く区民に無料で提供するためには、質問にあるfreespotなどが有効と考えられるが、各施設にインターネット回線の契約が必要となるなど、区の経費負担面に課題がある。
・今後、公共施設へのWi-Fiスポット整備のあり方については、LTEなど高速な無線通信回線の整備が進んでいることから、施設利用者のニーズや利便性と費用負担のバランス等を見据え、平時と災害対策両面から、引き続き研究を進めてまいる。
◎難病支援体制について(膠原病、クローン病)
ひうち質問
現在、膠原病・クローン病といった、政府指定の難病で苦しんでいる若い女性がいらっしゃる。
これらの病気は、原因も解明されておらず、根本的な治療法もなく、また、出産適齢期の女性に多く発症し、治療法はステロイド剤による対処療法しかないのが現状。
患者さんたちはワラをも掴む想いで、免疫力を高めるのに良いセラピーがあればそれを試し、アロマ療法を試したり、都会を離れて水や空気のきれいな場所で治療に専念している。しかし当然アロマなどは社会保険適用外で、闘病を続けながらわずかに稼いだお金をつぎ込んでいるのが現状。
難病の患者さんたちは、皆、同じ病気で苦しむ人たちと共感し合い、連絡を取り合ったり助け合ったりするボランティア活動をお互いにしているが、なかなか同じ病気を抱えて悩みを持っている物どうしが話し合う、情報交換の場が少ないのも現状としてある。
そこで、これらの交流の場や情報交換の場づくりを自治体が提供していただきたい、と思うが、見解を伺う。
答弁:
・クローン病や膠原病などの難病の方に対しては、これまで医療費の助成や区の心身障害者福祉手当の支給などによって、経済的な支援を行なうとともに、保健師やケースワーカーなどによる相談支援を行なってきた。
・平成25年4月に施行された障害者総合支援法では、これまで障害者の範囲に入っていなかった難病が新たに加わりました。対象となる難病に罹患している方は、身体障害者手帳の有無に関わらず、障害福祉サービスの利用が可能となり、また、今後医療費助成の対象となる難病は300疾病に増える予定となっている。
・難病の方にとって同病者や家族による情報交換等は、重要なものと認識しており、パーキンソン病やスモン病など、患者や家族が情報交換など、様々な活動をしている例もある。
・区としては、提案の趣旨も踏まえ、保健所など関係所管等と連携して、既存の相談支援の充実を図るとともに、難病の方の支援体制についても検討してまいる。
議会中継動画
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