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◎ごみの再利用について

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ご相談を元に行ったこと

課題
今年に入って、コロナ禍による影響からかごみ量が増加傾向にある。現在世田谷区では、ごみ排出量を減らすために様々な事業を実施しているが、新たなごみ減量の方策として、環境に優しいごみの再利用について、二点提案、質問する。


課題解決に向けた質問・提案1 

1点目、食品廃棄物を再生可能エネルギーとして利用してはいかがか?

 

・全国では、年間約643万トン、世田谷区でも5000トンもの食品が、本来食べられるのに廃棄をされている。
・食品ロスの削減に取り組んでも、どうしても最後にごみとして廃棄される食品が残る。世田谷区では、区内で出される剪定枝を回収し、近隣の他県に搬入してバイオマス発電に利用するという独自の取組を既に行っている。

・そこで、この仕組みを広げて、区内で出される食品廃棄物だけを別回収して、バイオマス発電所に燃料として運搬して発電し、その電力を世田谷区で使用するという地域循環型の仕組みができるのではないかと考える。
・現在、食品廃棄物を原料とするバイオマス発電所はまだ少なく、都内では城南島にあるバイオエナジーだけだったのですが、今年の7月に東京都羽村市に同規模のバイオマス発電所が竣工した。

・廃棄物の処理には、輸送経費が大きな負担になると思うが、都内に新たに施設ができたことによって、世田谷区で廃棄された食品を原料として、発電した電力を世田谷区で再生可能エネルギーとして使用する仕組みができると考える。
・家庭ごみから食品廃棄物だけを別回収するのは、新たな回収品目が増え、区民の方の負担や回収経費が増大するので、まず事業系ごみからモデル実施してはいかがか?事業系ごみであれば、レストランなどの飲食店から廃棄される食品廃棄物を別回収することは、排出者にとってもそれほど大きな負担にならないのではないかと思われる。区の見解を伺う。

 

成果

・食品廃棄物は家畜の飼料化、肥料化、メタンガス化などのリサイクル手法がある。全国では、食品廃棄物のうち約55%が食品関連事業者からの排出であり、事業活動に伴って生じた食品廃棄物については、食品循環資源の再利用等を促進する食品リサイクル法に基づいたリサイクルが義務づけられている。
・区においては、排出事業者に再利用計画書を提出することなどを通じて、リサイクルの指導を行っており、指導の一環として、委員御紹介のバイオマス発電事業者も含めた食品リサイクル事業者を紹介しているところ。

・委員御紹介の剪定枝リサイクルは、排出事業者に対する指導を通じて協力体制を確立することができたので、食品廃棄物のエネルギー活用についても、排出事業者に対して紹介等に努めるとともに、関連所管と研究を進めていく。

 

 

課題解決に向けた質問・提案2

農業残渣を堆肥化して区内で再利用してはいかがか?
・23区の中で世田谷区は農地が多い自治体だが、生産緑地法の改正や相続などによって、どんどん農地が減少している。

・私は、農家の方から困り事として、農業残渣の処分について相談された。野菜などの収穫をした後に残るアシや葉っぱや野菜くずは、広い農地であれば一か所に集めて堆肥化することが可能だが、小さな農家では堆肥を作る空地がなく、事業系ごみとしてお金を払って業者に処分してもらっているとのこと。

・業者が引き取った後は、可燃ごみとして清掃工場で焼却されている。しかし一方で、農業残渣は有機物資源であることから、良質な堆肥の原料となる。
・そこで、区内の農家で出る農業残渣を回収して堆肥化し、その堆肥をまた区内の農家で肥料として使用するという区内循環型の仕組みを提案する。

・このような地産地消の仕組みができれば、清掃工場で焼却するのに比べて良質な有機肥料の再利用ができ、農家にとってもごみの処分費や肥料の購入費が安くなる可能性もあるし、ごみ減量やCO2の削減にもつながると考える。見解を伺う。

  

成果

農業残渣は事業系一般廃棄物でなので、農業従事者自ら、または一般廃棄物の収集運搬許可業者が清掃工場に持ち込み焼却されているものがほとんどと考える。

・区では現在、区内で発生した事業系の食品残渣を肥料にリサイクルし、区内で再利用するビジネスモデルの実証実験に協力しているところもあるので、農業残渣についても、事業系ごみの自己処理責任の下、環境負荷の低減を前提とした上で、民間事業として成立できないか研究していく。



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