ひうち優子のブログ
令和2年 第3回定例会 一般質問7 「巨大化台風や記録的高温といった近年の異常気象に伴う環境問題について 」
- 巨大化台風や記録的高温といった近年の異常気象に伴う環境問題について
CO2削減目標値実質ゼロ宣言済み
課題
近年の地球温暖化は、区民生活に様々な点で影響を与えており。温暖化対策は待ったなしの状況。温暖化を防止するための取組実が必要。
課題解決に向けた質問・提案1
世田谷区は、世田谷版RE100、水素エネルギーの活用など、環境問題に積極的に取り組んでいるが、他自治体の状況を見てみるとすでに遅れをとっている。
葛飾区では23区で初めて二酸化炭素排出実質ゼロを宣言し、環境に配慮した債券であるESG債を区が積極的に購入することを表明した。また、豊島区は、内閣府に「SDGs未来都市」と「自治体SDGsモデル事業」に選定された。
一方で、世田谷区は10月に宣言をする予定。
国連はSDGsの達成目標としている2030年までに、温室効果ガスの排出半減、2050年までに実質ゼロにする必要があるとしてるが、世田谷区地球温暖化対策地域推進計画の目標では、2030年までに2013年度比で温室効果ガス排出量を26.3%削減、2050年までに80%削減としており、パリ協定で国連が求めている2050年実質ゼロより低い数値になっている。宣言をすると同時に区の計画のCO2削減目標値を早急に改定すべきと考える。見解を伺う。
成果1
現在の地球温暖化対策地域推進計画では、2050年までに80%の温室効果ガス削減目標としているが、今般の宣言を機に2050年までに二酸化炭素排出量実質ゼロに向け取組むこととする。今後、環境審議会での議論等を踏まえ、計画の改定を行ってまいる。
課題解決に向けた質問・提案2
目標値の設定について。
気候危機へ立ち向かうためには、世田谷区だけが実施するのではなく、区民一人ひとりや事業者が、目標値を設定して取り組むことが大切。
例えば新電力の導入割合、省エネ住宅や省エネ自動車の普及率、ごみ減量の目標など、何をどれだけ達成すれば二酸化炭素排出実質ゼロが達成できるのか、を区民の皆様に明示するとともに、達成度合いを見える化して、年に一度共有し、協力をもとめることが必要と考える。見解を伺う。
成果2
これまで再生可能エネルギーの利用拡大と創出、建築物の省エネ化の促進など、様々な施策を展開してきたが、計画の見直しにあたっては、指標等を定め定期的な進捗管理を行うとともに、結果を広く公表し、区民・事業者の皆さんと共に取組みを進めてまいる。
課題解決に向けた質問・提案3
自治体間連携の推進が有効。
2050年までに温室効果ガス実質ゼロに向けて、太陽光発電やバイオマス発電など、再生可能エネルギーの利用促進は欠かせない。
諸外国の例を見ると、ドイツでは発電量の再エネ比率が46%になり、化石燃料を逆転したが、日本はいまだに化石燃料に8割依存し、年間19兆円をその輸入代金に支払っており、再エネ比率はわずか16.9%となっている。
都市部である世田谷区は、自治体間連携により、他県で発電した再エネを購入するしかなく、現在、弘前市の太陽光や長野県の水力発電などと連携しているが、それだけでは再エネ利用拡大には限界がある。もっと自治体連携を広げるべきである。
たとえば、山梨県には、国内最大級の県営太陽光発電や豊かな水の恵みを利用した小水力発電が数多くあり、また、民営では大規模な木質バイオマス発電がありますが、まだ山梨県とは協力関係がない。
他にも今年、東京都羽村市に完成した食品廃棄物を原料としたバイオガス発電所など、時代を反映して次々と再生可能エネルギーの発電所ができつつある。
そこで供給元の自治体と世田谷区のような再エネ需要自治体とをマッチングさせるバイオマス産業都市推進協議会を利用するなど、より一層自治体間連携を進めるべきと考える。見解を伺う。
成果3
・住宅都市である世田谷区では、区内での再生可能エネルギーの創出には限りがあるため、資源が豊富な自治体からの電力供給による自治体間連携に取り組んでいる。
・先日、新たな自治体とのエネルギーの自治体間連携を進めるため「自然エネルギー活用による自治体間ネットワーク会議」をオンラインにて開催し、初参加となる府県や市、お話しの羽村市も含め、40を超える自治体に参加していただいた。
・会議では、十日町市と世田谷区との新たな連携について、双方から方向性を示したことなど、色々な可能性が語られた。
・ご指摘のとおり、自治体連携により、再生可能エネルギーの活用を促進すれば、区民・事業者・区の三者が再エネ利用拡大する「せたがや版RE100」の実現も可能であると考える。今後も、より一層、自治体連携を進めてまいる。
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