ひうち優子のブログ
令和元年 第3回定例会 一般質問2〜自転車通勤制度の導入を!〜
●自転車通勤制度の推進について
現状と課題
・近年、自転車通勤をする方が増えている。
・(国・地方公共団体が)自転車通勤を支援することは、国民の健康増進・環境負荷の低減などに繋がるものである。
・自転車通勤を推進することによる事業者のメリットとしては、経費削減、イメージアップ、雇用の拡大などが挙げられる。
・従業員のメリットとしては、通勤時間の短縮、身体面及び精神面での健康の増進などが挙げられる。
・平成29年(2017年)5月1日の「自転車活用推進法」の施行、平成30年(2018年)6月に閣議決定された「自転車活用推進計画」を受け、自転車活用を、政府として総合的かつ計画的に推進するため「自転車活用推進本部」が設置された。
・さらに、官民連携で取り組むため、「自転車活用推進本部」と自転車に関係する団体とで「自転車活用推進官民連携協議会」が創設された。
・この協議会では、5月5日を「自転車の日」、5月を「自転車利用月間」に定めており、5月に官民が自転車に関するイベントを集中的に行っており、広報も大規模に実施している。
・この協議会においては、特に事業者に対して、自転車通勤制度の導入を推奨している。
企業・団体等が円滑かつ適切に自転車通勤制度を導入できるよう、「自転車通勤導入に関する手引き」を作成し、自転車導入推進企業の認定制度も設けている。
・その手引きでは、事業者が自転車通勤制度を導入する際に検討するべき事項として次のようなことが挙げられている。
(1)通勤手当
(2)安全教育
(3)自転車損害賠償責任保険への加入
(4)ヘルメットの着用
(5)駐輪場の確保
(6)更衣室及びロッカーの確保
(7)シャワーなどの整備
など14項目
課題解決に向けた質問・提案
・国及び東京都では自転車通勤制度のある企業に対して認定制度がある。
・国土交通省の自転車活用推進本部では、通勤及び業務における自転車利用の拡大を図るため、「自転車通勤推進企業宣言プロジェクト」を創設した。「自転車通勤推進宣言企業」及び「自転車通勤推進優良企業」を認定しPRするとともに、認定された企業が使用可能なロゴマークを策定し、自転車活用の好事例を発進するなどして、企業・団体の自転車利用を支援している。
・警視庁は、自転車の安全利用に積極的に取り組む企業に対して、「自転車安全利用モデル企業」に指定している。
・公益財団法人日本交通管理技術協会は、自転車を業務または通勤で利用するにあたり、他の模範となる活動を行っている企業を「全国自転車安全利用モデル企業」として認定している。
・世田谷区でも、5月5日の「自転車の日」または5月の「自転車月間」に、多摩川沿いのサイクリング・コースを上流に向かって走るTour de Setagaya(仮称)などの大規模なイベントを開催することを提案するが、区の見解を伺う。
・区内の企業に対して、自転車通勤制度の導入を呼び掛けること提案するが、区の見解を伺う。
・国土交通省、警視庁、公益財団法人日本交通管理技術協会の認定制度を、区内の事業者に対して周知を行い、自転車通勤制度導入の礎を築くべきであると考えるが、見解を伺う。
・世田谷区役所は区内有数の”大企業”でもある。区役所への自転車通勤制度を導入すべきであると考えるが、見解を伺う。
〔成果〕
〇区内の企業・事業者における「自転車通勤制度」導入の推進について
・自転車通勤に関しては、国土交通省が立ち上げた「自転車活用推進官民連携協議会」が
「自転車通勤導入に関する手引き」を作成し、導入促進を図っている。
・この手引きでは、経費削減等の事業者にとってのメリットのほか、通勤時間の短縮や健康増進など従業員のメリットについても示されており、その他、自転車通勤制度の導入に時に検討すべき事項について纏められている。
・自転車通勤を支援する制度としては、次の制度がある。
(1)国土交通省の「自転車通勤推進企業宣言プロジェクト」による認定制度、
(2)警視庁の「自転車安全利用モデル企業」の指定制度
(3)公益財団法人日本交通管理技術協会の「全国自転車安全利用モデル企業」の認定制度
〇各認定制度の事業者に対する周知について
・区内の事業者に対し、来年度からの自転車損害賠償責任保険加入の義務化や、子供へのヘルメット着用の義務化と合わせて、「自転車通勤導入に関する手引き」やこれらの認定制度の周知を進めることにより、自転車の安全で適切な通勤利用を促進してまいる。
〇区役所における自転車通勤のく拡大について
・区では申請により自転車通勤を認めており、現在、2700人を超える職員が自転車を使用して通勤をしている。
・一定の処理を超えて自転車を使用して通勤をする場合は通勤手当を支給している。
・通勤手段は第一義的には本人の意思で選択するものであるが、自転車通勤は環境負荷の低減や職員の健康の維持・増進などに繋がるとされ、区においても自転車通勤が広がることは意義あるものと考えている。
・自転車通勤を広げるためには、施設の整備も必要であり、本庁舎整備の実施設計案では職員用駐輪場の台数の拡大に加え、更衣室やシャワー室などを整備することも検討されている。
・区としては、自転車通勤を行う職員に配慮した施設面での整備の取り組みを行うとともに、職員への安全運転の啓発や自転車損害賠償責任保険への加入の勧奨など、安全かつ適正な利用を進め、自転車通勤の拡大に繋げてまいりたいと考えている。
〇多摩川沿いのサイクリング・コースを利用した大規模なイベント
・国土交通省が平成30年6月に策定した「自転車活用推進計画」を受け、
毎年5月に、全国で官民が連携した団体等により、自転車活用を推進するイベントが実施されている。
・世田谷区において、(多数の)自転車を走行させる大規模なイベントを実施するためには、
走行する道路の幅員・距離などイベントに必要なコースの条件を確保する必要がある。
・多摩川のサイクリング・コース等を使用する場合には、路面の舗装やコースの幅員等に課題がある。特に歩行者とコースを分離するに足りる幅員が無く、自転車と歩行者との接触事故の危険性及び事故へのリスクが懸念される。
・多くの人が気軽に始められる自転車ツーリングは、日常的に体を動かす機会となり、健康増進に役立つと考えられるが、現時点では解決すべき課題が多く、開催は難しい状況ですが、引き続き可能性も含め研究してまいる。
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