ひうち優子のブログ

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平成30年 第1回定例会 予算委員会3 企画総務委員会所管1「ネーミングライツの導入が有効!?」

カテゴリー:定例会, 活動報告

企画総務委員会所管で取り上げたテーマは2つ。

  • ネーミングライツについて
  • 新公会計制度導入について

 

  • ネーミングライツについて

平成21年9月以降、何度か取り上げた。久しぶりに質問する。

 

課題

ネーミングライツは税外収入になり、また施設整備にあたって、民間の知恵を取り入れることができるメリットがある。しかし、なかなか進まない。

 

ネーミングライツとは?

ネーミングライツとは命名権のことで、もともと科学的な発見などに名前をつけることができる権利のことだが、今は企業が自治体の施設に名前をつけ、その対価を払って持続可能な運営を行うということを指すのが一般的となった。野球場や体育館、音楽ホール、また道路や公園、トイレなど、さまざまな事例がある。
他自治体の例

・公営の施設では、東京都が2003年に最初に導入し、東京スタジアムが味の素スタジアムになったのを皮切りに、日産スタジアム、富士通スタジアム川崎、神戸女学院小ホールといたスポーツ施設や文化施設にネーミングライツが導入されている。

・その他にも横浜市、渋谷区を初め、広島県、名古屋市、仙台市、といった自治体で導入されており、スポーツ施設などの契約金額の高い大手企業による導入だけではなく、道路や歩道橋、トイレなど、多種多様な施設に、地域に根差した中小企業や大学が参入しており、契約内容も多様であることが特徴的。

・渋谷区では、区内の公衆トイレにネーミングライツを導入しており、日本トイレ大賞を受賞した。渋谷といえば、トイレが汚いイメージだが、第1号となる渋谷区役所前公衆便所では、「区役所前トイレ診断士の厠堂」と命名し、命名権を獲得した企業により、通常の清掃に加え、便器の交換、照明器具の取り付け、排水やにおいの濃度チェックなどの維持管理も定期的に行われ、きれいなトイレに早変わり、お金だけではなくメンテナンスの部分も一括で請け負う形のネーミングライツ導入を行っている。トイレがきれいなことは、重要ですし犯罪も減る。

 

課題解決に向けた質問・提案

・平成21年に質問した際には、世田谷区でネーミングライツを導入している施設はなく、その後平成23年度にコニュニティーサイクルポートに導入し、世田谷区・IHIコミュニティサイクルレンタサイクルポートと、名称がついている。

・しかし、以降、世田谷区において、ネーミングライツが導入されていない。

・ネーミングライツは、民間の資金やノウハウなどを活用しながら施設の魅力を高められるメリットがある。また、企業にとっても施設に名前をつけることで企業名の認知度アップにもつながり、CSRにもつながる。

・また、今はスポーツ施設などの契約金額の高い大手企業による導入だけではなく、道路や歩道橋、トイレなど、多種多様な施設に、地域に根差した中小企業や大学が参入しており、契約内容も多様であることが特徴的。命名権だけでなく、トイレのメンテナンスなど、施設の整備も一体的に請け負う形もある。

・現在、世田谷区の公園の数は、区立公園598所、公衆トイレ8か所、スポーツ施設は公共施設白書によれば、23か所ある。また、道路へのネーミングライツも可能性がある。

・例えば今、改築中である玉川区民会館や、少し先になるが、改築予定の世田谷区民会館また、オリンピック・パラリンピックのキャンプ地になることに合わせて、大蔵運動場の陸上競技場のスタンドの改築もあるので、これらへのネーミングライツ導入も含め、区内の施設へのネーミングライツ導入を企業に働きかけを行っていただき、税外収入を確保していただきたい。見解を伺う。

 

成果

・お話にあった、渋谷区での公衆トイレの取組みや、名古屋市での歩道橋を対象とした取組みなど、身近で小規模な公共施設にネーミングライツの対象を広げることで、比較的少額での契約を可能にしていることや、地域貢献にもつながり企業イメージのアップになることなど、事業者側のメリットを的確に捉えており、効果を上げることにつながったと聞いている。

・今後は、こうした先行事例を参考に取り組みたいが、取組みにあたっては事業者にサウンディング調査を行い、どの施設であれば企業としてネーミングライツを獲得する魅力があるのかといったニーズや企業側のメリットの把握に努めてまいる。

・また、ネーミングライツによる収入確保に限らず、社名入り商品の寄附や施設の維持管理といった新たな貢献のあり方や、区に対する貢献の事実をより効果的にPRできる手法の開発など、企業名称のPRをメリットとした新たな官民連携事業の検討を進めることで、税外収入の拡大を図っていく。