続いての視察先は、岡山県倉敷市。美観地区の景観形成について、見てまいりました。

倉敷川畔には、江戸時代からの伝統を引き継いだ美しい町並み残る、「倉敷美観地区」が形成され、文化庁から伝統的建造物群保存地区に選定されています。

それを受け、倉敷市では、「倉敷川畔美観地区周辺眺望保全地区」を新たに指定地区と定めて、保全に取り組んでいます。

 

率直な印象は、昔ながらの町並みを保全することの難しさを感じました。

倉敷市は、住民の方が残したい、と願う意思を尊重して、あえて制限をかけずに、粘り強く住民にお願いする形をとっています。consensusをとるのに、時間がかかりますが、理想的なやり方です。
また、

◯保存のための補助金を住民に出す。

◯電線類地中化

◯上空地役権を市が買う。
などなど。倉敷市が努力されていることがわかりました。

また、消化器もポストも茶色、電線類地中化の際のトランスも木で覆われていて、目立たなくするなど、景観に合わせて工夫されています。

魅力ある景観形成には、血のにじむ努力と粘り強い交渉がある。このことを知り、街づくりの奥深さを知りました。

世田谷の街づくりに活かしていきたいと思います。